「クリニックのTwitterを開設したが、フォロワーも集まらないし何をつぶやけばいいかわからない」
「SNSのコメント欄で質問が寄せられた時の対処法がわからない」
皆さま、こんにちは。
クリニック・医院の経営にも役に立つといわれるソーシャルメデイア(SNS)。もうかなり一般的なツールとなりましたから、活用方法を模索される先生や事務の方々も多いようです。ただ、クリニック・医院など医療機関がオフィシャルに運営しているとなれば、SNSもインターネット広告にあたりますので、ガイドラインに準じて運営しなければなりません。
そうなると、何を話題とするのがよいのか、非常に難しい問題ではあります。
けれど、医療機関を選ぶときの選択肢には、「安心感」が必要と考える人が多くなっています。患者さんに向けてメッセージを発信する姿勢は年々大切になってきています。
実際に運用するとなると、寄せられるメッセージやコメント欄(リプ)について、どう対処をするのがよいのかも悩まれると思いますので、今回は、実例を確認しながら、医療機関としてSNSで話題とすべき内容や、コメント・メッセージへの対処法について解説していきます。
クリニック・医院のSNSはドクターが直接名前を出して運営するものと、主に職員の方々が運営する公式タイプの2つがあります。今回は後者に適した運用方法をご紹介します。
SNSの話題①:休診日など事務連絡
まず、いちばんの話題は休診日や診察時間のお知らせです。
特に変更があるときには役に立ちます。例えば先生の学会のためであったり、年末年始や夏季休暇などにより変更になったりした場合です。
特に小児科や耳鼻科など乳幼児が多く診療に来る医院の場合は、SNSやホームページで事前に告知すると非常に喜ばれると思います。診察のために両親が仕事の休みを取ることも多く、スケジュールに敏感だからです。
7月21日休日診療しています。#世田谷 #休日診療 #小児科 pic.twitter.com/XOsOEK7gca
— つだ小児科クリニック (@tsudashonika) July 20, 2019
明日(7月27日)日曜日の外来は、院長不在です。ご理解とご協力のほどお願いします。
— かるがもクリニック(世田谷) (@karugamocl) July 27, 2019
このほか、医院前の道路が通行止めであるとか、駐車場に工事が入るなどの内容をSNSで発信されていることもあります。患者さんの安全確保のためにも、周辺の道路事情などは役立ちそうです。
SNSの話題②:院内、スタッフ、天候の様子
こちらは診察への敷居を下げるため、安心を感じていただくために発信する内容です。ドクターやスタッフの顔が見えたり、天候の話などは親しみが湧いたりするので、患者さんも安心できます。天候はどんな人にも共通ですし、毎日天候は異なるのでネタ不足になりません。非常によい話題です。院内イベントの様子を発信する医院もあります。
本日の受付は終了いたしました
明日の診療体制です
午前は脳神経外科・院長、脳神経内科・西平先生の診察です
午後は脳神経内科・西平先生の診察です明日も曇りのち晴れのようです
ただ、今日とは違い気温が高いので水分補給をこまめにしたほうがいいかもしれませんね— 佐々木記念クリニック【公式】 (@sasaki_m_clinic) June 24, 2019
今日は中学生の甥っ子が一日職業体験でクリニックに来ました。見学だけでなくエコーをやったり心電図を取ったりと少しだけ医者や看護師の仕事を体験してもらいました。#もろの木こどもクリニック#小児科#アレルギー科#予防接種#職業体験 pic.twitter.com/lUUwrIutvb
— もろの木こどもクリニック (@moronoki_kids) August 5, 2019
スタッフなどの顔出しが難しい場合は、院内にある植物や庭の植栽などの話題もオススメです。季節感が出ますし、医院に来た患者さんがその風景を目にしたとき、既視感から親しみを感じてもらえます。
SNSの話題③:健診や予防接種のお知らせ、啓発
医療広告ガイドラインでは、健診等の広告(ホームページやSNSに掲載する内容含む)は以下のことが可能とされています。
- 「乳幼児健診」、「胃がん検診」、「肝炎ウイルス検診」等、対象者や部位を付記すること
- 「人間ドック」という表現や通常要する期間を併せて示すこと(例:「一日総合健康診査」、「半日人間ドック」等OK)
- 健康診査の実施日又は実施時間
- 費用、取り扱う人数、宿泊の有無
- 保健指導又は健康相談の実施
- 予防接種の実施
- 接種を勧める対象者、接種するべき回数、1回当たりの費用等
医療機関として医学的な知識を用いて実施することについては、告知をして差し支えありません。特にSNSでは、乳幼児健診や予防接種、インフルエンザの予防接種の予約開始時期等が多く発信されています。
https://twitter.com/umeda_hospital/status/1072451032779763712?s=20
大人の男性で、風疹抗体価を無料で検査するための書類が配布されています。当院でもご希望があれば検査ができます。川崎市から配られた用紙をご持参ください。
— こども元気!内科クリニック staff (@genkistaff) July 2, 2019
やはり健康を守るには予防接種や健診を多くの人に受けていただきたいですよね。なかなか重い腰が上がらないという人も多いので、SNSで情報に触れたタイミングで思い出して受診という方々が増えるとよいですね。
SNSの話題④:受付で伝える注意点や、よくある問い合わせへの答え
問い合わせの数を減らしたり、患者さんの利便性をよくしたり、無駄な時間と手間を減らせるためメリットの多い発信です。
予約や診察時の持ち物について書いている医院も多いです。
新年度となり健康診断書の提出が増える時期です。基本的に実費になりますので、最低限必要な内容をご確認下さいませ。また内容によっては予約が必要となります。
— 高取内科医院 (@takatorinaika) April 21, 2019
【予防接種について2つお願い】
・塩尻市以外に住民票があり、当院で予防接種を受けられる場合は予約の際に必ずお申し出下さい。任意のインフルエンザワクチンなどはこの限りではありません。
・予約時間までに「受付を済ませられるように」お越しください。遅れる際は必ずお電話を。— ふるや内科クリニック院長 古屋志野 (@furuyaclinic) March 26, 2018
注意事項を発信してもらえると患者側は非常に助かります。
「ホームページには掲載している」という医院も多いと思うのですが、行きなれた医院のホームページはなかなか読まない人が多いので、SNSは目につきやすく、助かりますね。
コメント対処法:一切対応しないスタンス表明が安心
SNSはコミュニケーションを行う場として作られているため、ダイレクトメッセージだけでなく皆に見える形で連絡が来ます(コメント、リプ)。医療相談にその場で乗るわけにはいきませんので、「アカウントへ来た連絡には返事をしない」と明言しておくのが大切です。
各SNSにはプロフィールを書く欄があります。そちらに明記しておけば、もしコメントが来てしまっても返事をする必要はありません。
アクセスや診療時間について問い合わせたいという人もいますので、代表の問い合わせ窓口(ホームページの問い合わせページや電話番号等)を載せておくと、不便をかけません。
まとめ:どのSNSも話題は同じでOK
今回はTwitterを例に上げました。
Twitter以外のFacebookやInstagram、そのほかのSNSでも話題や対応は同じです。
それぞれのSNSを連携させて、同じ内容が投稿されるようにしている医院もあります。FacebookとTwitterは相性がよく、連携も簡単です。発信内容を届けるのが目的なので、SNSはできるだけ連携させて、手間を少なくすると継続した発信も楽になります。
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